PDCA 目標の立て方

目標達成

前回「Whyから始めるPDCA」についてお伝えしました。「Whyから始めるPDCA」を一言で言うと「目的」の事です。「目的」ときたら、次は「目標」です。

PDCAが回らない原因について、書籍やネットの記事で色々と語られています。それだけPDCAを回し続けるのが難しいということなんでしょう。PDCAを回す対象や人によっても、回らない原因はさまざまなんだろうと思います。

私がPDCAを実践し始めた時は、そもそも「目標を立てる」こと自体が難しく感じました。PDCA以前の問題で「目標、目標は・・・」と真剣に考えれば考えるほど、分からなくなってしまいました。目標について習う機会も無かったと思います。社会人になってから、真顔で「目標とは何でしょう?」なんて聞く事すら出来ませんでした。

数年前くらいから、「G-PDCA」と言われたりもします。目標(Goal)をPDCAの先頭に置いて、強調しているんだと思います。PDCAとは別に扱う、それほど重要だと言う事です。また、「PDCAは目標が5割」と言われたりもします。いずれも目標(Goal)がカギだと言うことでは無いでしょうか。

今日は、そんな難しいPDCAの「目標の立て方」について書いてみたいと思います。

自分でしっくりくる目標が立てられるようになると、「目標の達成率」がグンと上がります。

そして、PDCAの「目標の立て方」は、たった3ステップで出来ちゃいます。

私が社会人になった三十数年前は、まだPDCAという言葉自体が珍しい頃でした。会議で上司から、自慢げに「PDCAを回せ」などと言われることがありました。製造業だったので、数年もすると日常的に使われるようになってきた頃の事です。部門長と廊下ですれ違いざま、声を掛けられたシーンを、今でも思い出すことがあります。

上司:「今、何やっている? 目標は何だ? 答えろ!」

私 :「えっ・・・ 何ですか? やぶから棒に・・・」

上司:「だから、目標は何だと聞いているんだ!」

私 :「そんな、こんな所で急に聞かれても困りますよ!」

上司:「なんだ、答えられないのか(笑)そうか(笑)」
と言い残して去って行きました。

その場にとり残された私は少し腹がたって、嫌な気分だったと思います。バカにされたような、負けたような感覚でした。後になって「あの時、答えられなかった自分に腹が立った」と思います。これがキッカケで「目標とは何か?」と考えたことを憶えています。

子どもの頃の夢、人生の目標、将来のキャリア、彼女が欲しい、仕事のテーマ・・・など、頭の中がゴチャゴチャで、まったく整理されていないことに気付きました。さらに時間を経て、目標には「大きさ、粒度」があるんだ。そして、それぞれが「目的と目標」「目的と手段」というような関係で繋がっていると考えました。抽象と具体、チャンクアップとチャンクダウンのような関係性があるわけです。

ロジックツリーやピラミッドストラクチャーのような連関図をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。

PDCAを回す時、この目標の粒度を「いい塩梅」に仕立てるのがコツだと思います。例えば、会社で言えば、ビジョン、中長期の目標、年間の目標、部門の目標、個人の目標と小さく、より具体的で現実的なモノに整える感じです。

今日はこれらを簡単に3ステップにまとめました。

ステップ1:期日を決める

ステップ2:目標を数値化する

ステップ3:本当に出来そうか自問自答する

たった、これだけです!

ステップ1
目標を達成する締め切りを決める理由は3つです。

1つ目は「いつかやる」では、結局やらないのと一緒です。人は時間が経つと、都合よく忘れてしまいます。エビングハウスの忘却曲線を検索すると分かります。

2つ目、期日を決めると、逆算してP(計画)を立てることが出来ます。

3つ目、目標の粒度を整えることが出来ます。期間は1ヶ月~3か月くらいがおすすめです。最長でも1年です。長くなればなるほど、達成が難しくなるので、最初は出来るだけ短いモノで挑戦されることをお勧めします。

ステップ2
目標を数値化する理由は達成度合を計測するためです。ステップ1で期日を決め、逆算してP(計画)を立てます。例えば計画の半分の過程で、どれくらい目標に近づいているのか、数値であれば計測することが可能です。数値判断が可能になることで、C(検証)することも可能となり、A(調整、改善)とプロセスが繋がります。PDCAが回る状態になるわけです。

目標を数値化する例を挙げますと、例えば、営業であれば新規開拓〇〇件、売上げ〇〇円、製造であれば生産台数〇〇台、不良率〇〇%以下など数値化は難しくないと思います。

しかし、一方、数値化するのが難しい曖昧な目標もあります。例えば、感情や欲求からくる目標ですと、「痩せたい」「人から好かれたい」「モテたい」などです。これらも数値化が可能な別の指標に変換出来ないか、工夫してみましょう。

・「痩せたい」 ⇒ 「体重を70kgから50kgにする」
・「好かれたい」⇒ 「笑顔で挨拶できた確率60%」
・「モテたい」 ⇒ 「会話で相手をハッピーにする〇〇人」
・「上司に認められたい」 ⇒ 「人事評価でA」

他にも顧客満足度や理念の浸透度、サービスの品質などが挙げられますが、こういったモノも「どういう状態」になったらいいのかなど数値化できる別のモノに変換できないか考えてみる。インターネットで検索してみると、例が載っています。

ステップ3
「本当に出来そうか自問自答する」というのは、「決意の問題」です。目標を達成するためには、D(行動)が必須です。行動しなければ、何も変わりません。でも、人は行動出来ないことがあります。行動を妨げているモノは感情だと言われます。

その感情を乗り越えるためには、「決意をする」ことです。決意をしている状態とは、例えば、自分以外の人に「目標を発表」したり、SNSで自分以外の人と共有したり、または「紙に書いて貼る」ことで自分自身と共有できている状態を言います。近頃は「コミットする」と格好良く言ったりします。

以上、3つのステップで「目標の立て方」をお伝えしましたが、目標の粒度(大きすぎず、小さすぎず)を意識しながら、「期日を決めて、数値に置き換え、最後は自分にしっくりくるように整える」、この訓練を繰り返すことで目標達成の確率が上がります。

慣れていないと、難しく感じると思います。その時は頭の中だけで考えず、紙に書き出して読み上げながら、しっくり感を探してみて下さい。また、一回やって上手くいかないから、「辞めた」を一旦止めて、日を改めたり、考える場所を変えて挑戦してみて下さい。一発勝負に出ず、気軽にやってみてはと思います。

コメント

  1. Royal CBD より:

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